以前、
<解説>アクリル絵の具のメディウムって?どんな種類があるの?
という記事で基本的なメディウムの種類と使い方について書きました。
基本的なメディウムが使いこなせるようになることでアクリル絵の具の表現を
広げることが出来るので、これらのメディウムについて理解することは重要なことだと思います。
その一方でかなり特殊な効果をもったメディウムも存在します。
これらは独特なゆえに表現の中に組み込むのは難しいかもしれません。
しかし人によってはそういったメディウムを使うことで自分らしい作品が制作可能になることもあるかと思います。
というわけで基本的なメディウムとは異なり、特殊な性質を持ったメディウムを、メディウムの種類が豊富なリキテックス社の製品から紹介していこうと思います。
発色をパール調に!「パールメディウム」
このパールメディウムはアクリル絵の具に混ぜることによって、その色をパール調にキラキラと輝かせることができます。
こういった発色が通常の色の仕組みと異なる絵の具は他にもシルバーやゴールドなどがあります。
しかしこういった絵の具は色の見え方が違いすぎるが故に表現に組み込んで成功させるのが難しくもあります。
上手な絵画などを見ると、このような特殊な色の見え方を組み込んだ例が結構簡単に見つかります。
上のような絵は一部に「箔」が使われています。
箔には金箔、銀箔、黒箔、プラチナ箔などが存在しますがいずれもキラッとした金属光沢を備えています。
そしていずれもその使われ方は「装飾的」であることが共通していると思います。
このような上手い例を参考にすれば、自分の表現に特殊な発色の絵の具を組み込みやすくなるかもしれませんね。
絵の具がはちみつに!?「ストリングジェルメディウム」
ストリングジェルメディウムの特徴は混ぜる事で、絵の具がはちみつ上の粘りを持つ点にあります。
ジェルメディウムなどを混ぜることでも絵の具に粘りは出ますが、そういった粘度とはまた違った質を得ることが出来ます。
絵の具に混ぜてそれを画面に垂らすことで厚みを保ったまま乾燥するので、物質感の強いテクスチャを作ったりすると面白いかもしれませんね。
僕はこのメディウムを使って膨らんだ線を持つドローイングのような絵を描いてみたことがありますが、面白かったですよ。
絵の具でラテアート?「ポーリングメディウム」
このポーリングメディウムを異なる色の絵の具にそれぞれ混ぜてから、その色同士を画面上で混ぜあわせてみましょう。
そうすることでお互いが混ざり合わずにマーブル上の表情を生むことができます。
よくカフェで見かけるラテアートを想像もらうと分かりやすいと思いますが、あんな感じですね。
お互いの色の境目がかなりきっちりでるので、はっきりしたマーブル模様が出て結構面白いメディウムだと思います。
こういった抽象的なテクスチャを生むことのできる絵の具は、逆に具象的なモチーフで使えると意外性が出て面白いかと個人的には思います。(金属の映り込みの描き込みがこういったメディウムの効果で書かれていたりとか。)
まとめ
三つほどリキテックスの変わったメディウムを解説してみましたがいかがだったでしょうか?
リキテックスはほかの会社に比べて特殊なメディウムが多い気がするので、取り上げてみました。(もちろん別の会社で良いメディウムや変わったメディウムも沢山あるので画材屋さんを覗いてみると面白いと思います。)
こういった製品は使いこなすのが難しいですが、逆に上手く取り入れると他とは違ったオリジナリティのある表現を生み出せるかもしれません。
是非興味のある方は使い方を研究して自分の表現に役立ててみてください!
ではこのへんで!
また別の記事でお会いしましょう!
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