こんにちは。岡部です。
今回は
「美術史の流れを有名画家と共に解説します」
というテーマでお話しをしていきます。
これは直接画力を上げたりとかそういう事には
繋がらないですが、
やっぱり知っていた方が良い部分の知識かな
とは思います。
っていうのもやっぱり僕たちが描いている絵
というのは、
歴史的にずっと流れてきているもので
この時代でいきなり生まれた文化では
ないわけです。
先祖が洞窟に壁画を描いていたりしたところ
から脈々と受け継がれてきた文化なんですね。
なのでそのルーツがどうやって今まで
流れてきたのかを知ることは、
作品作りにも多少なりとも影響するのかな
と思うわけです。
といっても別に今までの画家や絵を全て
見ていかないといけないわけでもなく、
要所要所の時代として大事な部分を
見ていけば良いのかなと思います。
特に西洋芸術の歴史に僕たちはかなり影響を
受けていると思うので、
そこの流れは知っておいた方が良いですね。
ではザックリと流れを抑えながら美術の
歴史を見ていきましょう。
目次
【時代順】大まかな美術史全体の流れとは
で、美術史の流れとして紐解いて
時代順に大きな流れとして見ていくと
紀元前①原始美術
〜13世紀②初期キリスト美術
14〜16世紀③ルネサンス美術
16〜17世紀④バロック美術
18〜19世紀⑥新古典主義
18〜19世紀⑤ロマン主義美術
19世紀⑦写実主義
19世紀後半〜⑧印象派
20世紀⑨抽象表現主義
20〜21世紀⑩現代美術
このような流れですね。
ザックリと分けてこのような感じで、
もっと細かく分類していけばさらに色々な
様式もあります。
なんかこうやって文字だけで並べると
難しそうな感じがしますが、
それぞれの時代で画風や描かれた理由も
全く違うので背景を理解してしまえば
大して小難しくもありません。
そして歴史上の大きなターニングポイントを
作ったのはこれらの様式であることは
間違いないです。
①原始美術
原始美術というのは最も起源的な美術の
総称ですね。
時代的にいうと約3万年前ほどになります。
洞窟に描かれた絵などを教科書などで
見たことのある人も多いと思います。
例えばラスコーの洞窟の壁画などですね。
このころの洞窟の絵は動物が描かれたり
していて、
狩猟がうまくいくように願って描かれて
いたようです。
こうした壁画の美術とは違いますが、
日本でも土偶などの彫刻は発掘されて
いますよね。
土偶は多産を祈願するためのアイテムだった
とも言われています。
これらの芸術の後には古代文明などの
芸術作品なども多く発掘されるように
なりました。
②初期キリスト美術
昔の西洋の美術作品は宗教的なものが
ほとんどで、
2〜3世紀から多くの作品が残っています。
元々はキリストをそのまま絵として描く事を
禁止されていたので、
最初は羊や羊飼いなどを象徴のモチーフ
として描いていたようです。
表現の方法としては当時はフレスコ画、
つまり壁画の形式で描かれていました。
あとはモザイク画と呼ばれる
ガラスや貝殻を使った様式の美術でも
描かれてましたね。
3世紀以降は神を人の姿で描く事が許されたので
少し表現も変わっていきます。
③ルネサンス美術
14世紀になるといわゆるルネサンス美術
と呼ばれる時代がイタリアから
始まっていきます。
期間としてはおよそ14世紀〜16世紀
くらいです。
ルネサンスというのは「再生」という意味で
古代ギリシャローマの文化を復興しよう
という活動でした。
リバイバルですね。
この時代で有名な画家は本当にたくさんいて、
レオナルドダビンチや、
サンドロボッティチェリ、
ミケランジェロなど多くの天才と呼ばれる
芸術家が生まれました。
このルネサンス期は初期ルネッサンスと
盛期ルネサンス、後期ルネサンスの
3つに区分される事が多いです。
このうちレオナルドダビンチなどの
有名な画家が活躍したのは盛期ルネサンスの
時代ですね。
④バロック美術
16世紀末から17世紀に流行したのが
バロック芸術です。
この活動は絶対王政や宗教改革などを
背景として起こった運動です。
バロック芸術の特徴として凝った装飾や
派手な動きや、劇的な光の表現が
あります。
有名な画家は本当にたくさんいますね。
・ルーベンス
・レンブラント
・フェルメール
・ベラスケス
・カラヴァッジオ
などなど。
どの画家の作品も一度は見た事があると
思います。
⑥新古典主義
新古典主義は18世紀から19世紀の芸術様式
ですね。
とても装飾的で派手だったバロック芸術とは
対比する感じで、
重々しくて規律性を重んじたものでした。
ルネッサンスのように古典的な形式を
非常に重視していて、
より新しい時代のルネサンスのような感じです。
形式的な作品が好まれていたんですね。
この時代でよく知られているは
ドミニク・アングルやダヴィットのような
画家たちですね。
⑤ロマン主義美術
ロマン主義は18世紀〜19世紀の芸術様式の
1つです。
この様式は同時代の新古典主義と対をなす存在
として知られています。
新古典主義が非常に理論的で形式的で
あったのに対して、
このロマン主義は感情的で画家自身の主観
を重んじた様式と言えます。
有名な画家として、
・ウィリアムターナー
・フリードリッヒ
・リチャードダッド
・ゴヤ
・ドラクロワ
などがいます。
ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」
などは教科書にも載っていて有名ですね。
⑦写実主義
写実主義は19世紀の芸術様式で、
今まで描かれてきた宗教的ストーリーや
神話などに一切関わりのない現実を
そのまま描く芸術です。
ロマン主義などはかなり主観的で感情的な
ものでしたが、
写実主義ではそうではなく非常に日常的な
風景をそのまま客観的に描くような
様式です。
ギュスターヴ・クールベが有名な画家として
挙げられます。
⑧印象派
次が印象派です。
印象派は19世紀後半にかけて流行した
芸術様式ですね。
印象派は日本ではかなり人気ですし、
絵を描いている人であればほとんど皆んな
知っているんじゃないかってくらい有名
ですね。
特徴としては筆致が見えるストロークや
あざやかな色使いが挙げられます。
基本的に野外制作などで描かれた作品も
多く、
光の印象や現象を画面に描こうとした
試みが有名だったりもします。
有名な画家でいうと
・モネ
・ルノワール
・メアリーカサット
などがいますね。
後期の印象派だと有名なのはゴッホとか
ですね。
⑨抽象表現主義
20世紀には抽象表現主義という様式も
出てきます。
これはアメリカで起こった様式ですね。
抽象表現は具体的なモチーフがなく、
筆致や偶発的な絵の具の痕跡で
描かれる作品が多いのが特徴です。
この頃から戦争などの影響もあり、
パリなどのヨーロッパよりもアメリカが
アートの中心地として認識され始めます。
抽象表現の有名な画家は
・デ・クーニング
・ジャクソン・ポロック
などが有名ですね。
⑩現代美術
現代美術は20〜21世紀の現在進行形
の美術の総称です。
あらゆる形式の芸術が発表されていますが
それらを総称して呼んでいる感じです。
・ポップアート
・スーパーリアリズム
・アウトサイダーアート
・ミニマリズム
・コンセプチュアル・アート
などなど様々な様式の芸術がありますが、
これはまとめて現代アートとして扱われて
います。
本当にたくさんの形式が生まれては
廃れて・・・というのを繰り返しています。
美術の歴史と流れのまとめ
さて、今回は
「美術史の流れを有名代表画家と共に
解説します」
という内容で時代順に美術の歴史を
追ってみました。
意外と時代がどういう風に流れてきたか
知らない人もいるので、
すこし目を通して見ると自分の好きな時代の
発見なんかもあって楽しいかもしれませんね。
まとめると、
紀元前①原始美術
〜13世紀②初期キリスト美術
14〜16世紀③ルネサンス美術
16〜17世紀④バロック美術
18〜19世紀⑥新古典主義
18〜19世紀⑤ロマン主義美術
19世紀⑦写実主義
19世紀後半〜⑧印象派
20世紀⑨抽象表現主義
20〜21世紀⑩現代美術
こんな感じです。
もちろん実際はもっと細かく多くの様式が
存在するので、
網羅していくと大変なことになるので
簡潔にまとめています。
興味のある時代や様式があれば
そこを掘り下げて調べて見るのも楽しいかも
しれませんね。
では今回はここまで。
今日も元気に頑張っていきましょう!
ではでは!
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