僕は展覧会のスケジュールなどが重なってバタバタしてくると、何から手を付けていいか混乱してしまう事が良くあります。
なので何とか効率よく作業が出来ないかと、色々本などをよんで勉強しています(笑)。
仕事が効率よくこなせるノウハウなども勉強していければなあと・・。
良い成果が出せるなら、このブログでも情報を共有していきたいですね。
さてさて、今回の記事では「ヒエロニムス・ボス」という画家を紹介していきたいと思います。
最近よく書店などでボスの解説書籍や画集を見かけるので、割と話題になっているのかなあと思ってます。
関連の展覧会が多いからでしょうね。
ヒエロニムス・ボスは非常に変わった、そして奇妙な世界を描く画家です。
その空想的で、後のシュルレアリスムにも影響を与えたとされる画風にはどんな背景があるのか。。。
興味のある方は是非読んでみて下さいね!!
ヒエロニムス・ボスのプロフィール
生没・・・1450年頃 – 1516年8月9日
活躍した地域・・・オランダ
作風・・・北方ルネサンス
家族・・・親族の多くが画家。結婚していたが子供はいない
地位・・・財産家
ヒエロニムス・ボスってどんな画家?
ヒエロニムス・ボスの本当の名前は「ヒエロニムス・ファン・アーケン」という名でした。
しかし生涯をスヘルトーヘンボスという場所で過ごしたこともあり、それにちなんでヒエロニムス・ボスという名を名乗っていたようです。
また、彼の詳しい情報というのはあまり明らかになっていない部分が多いんですね。
彼にまつわる手紙や日記などが現在ほとんど残っていないからです。
そのため生まれた正確な年すら明らかにはなっていないません。
しかし代表作である「快楽の園」という作品の中には彼の自画像に近いものではないかと言われる描写があります。
足が枯れ木になっていて、体は割れた卵のように、そして顔が人間になっている怪物が描かれています。
じつはこの怪物の顔がヒエロニムス・ボスの自画像では?と言われているんですね。
画家が何か想像で顔など描いた際は、その形が自分に似るとよく言われたりはするので本当にそうである可能性も高いとは思います。
また彼の特徴として、当時の伝統的な宗教画とは大きく異なる作風が挙げられると思います。
異形の怪物や、建築物など誰が見ても明らかな違いがありますよね。
こうしたことから彼は異端信者だったのではないかという疑いもかけられたようです。
しかし現在は、かれは敬虔なキリスト教信者だったという結論が出されているようです。
彼が亡くなった際には盛大な葬儀が行われたことや、聖母マリアの有力団体である兄弟会の重要なメンバーだったからです。
ヒエロニムス・ボスに魅了されたパトロン達
ボスはスヘルトーヘンボスで活躍した画家です。
そして当時のスヘルトーヘンボスは、商業都市として発展しており様々な文化が賑わうとても発展した街だったんです。
そうした街でヒエロニムス・ボスの作品に魅了された人々がいたんですね。
彼らはボスのパトロン的な存在でした。
また、この地域は1492年あたりからフィリップ1世が治めるようになっていましたが、フィリップ1世はスヘルトーヘンボスにも滞在することがあったそうです。
その際に同行していたのがヘンドリック3世という人物だったのですが、彼はボスの作品を観るなりすぐにファンとなってボスに制作の依頼をしたそうです。
その時に描き上げたのが代表作「快楽の園」だと言われています。
彼の他にもディエゴ・デ・ゲバラという熱心なファンがいました。
彼はスペイン貴族でスヘルトーヘンボスで長く暮らした人物です。
そうしてファンが増えていくと、やがてフィリップ1世からも制作注文を受けるようになります。
この時に描いたのは「最後の審判」という作品でした。
こうして最高権力者からも依頼をうけるほどの画家になっていったんですね。
ヒエロニムス・ボス代表作「快楽の園」ってどんな作品?
ヒエロニムス・ボスの代表作として有名なのが「快楽の園」と呼ばれる作品です。
一見すると、鮮やかで明るい色彩で楽しい絵に見えるかと思います。
しかしよく見てみると、変な形をした怪物や奇妙な物体が描かれていることに気づくんです。
この絵は三枚で1セットの絵になっていて、こうした作品は「三連祭壇画」などと呼ばれます。
この作品は宗教的な題材を扱っていて、中央の絵が「人間の愚かさと罪」を描いていて、右の作品は「地獄」、左の絵は「エデンの園」を描いているんです。
神様によって作られた人間は快楽や欲におぼれて、最後は地獄に落ちる・・という内容です。
このストーリーをヒエロニムス・ボスは想像力を活かして独特のイメージと共に描いたんですね。
この絵は内容の解読が非常に難しいとされていて、実際に細かいディティールにどんな意味が隠されているのか、詳しいことは明らかになっていません。
ただ一説として、ヘンドリック3世が結婚の記念にボスに注文した作品だという説もあります。
そうすると「結婚は良いものだけど、欲におぼれては駄目だよ」というメッセージに解釈することができますね。
まとめ
今回の記事ではヒエロニムス・ボスがどんな画家だったのか、代表作「快楽の園」はどういう作品なのかなどについて解説してみました。
彼は非常に謎の多い人物で、それ以上に絵も謎が多いというミステリアスな画家でした。
ただ分からないからこそ想像力を働かせられるという部分はあるかもしれませんね。
ではでは今回はこの辺で!
また別の記
事でお会いしましょう!
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