僕はこの前、ブリューゲルという巨匠画家の「バベルの塔」という作品を観に行ってきました。
物凄く精密に描かれていて、豆粒大の人物などにもそれぞれ物語があったりして面白かったです。
僕は東京都美術館で観たのですが、柵のせいで一メートルくらいまでしか近づけなかったのは残念な点でしたけどね・・・。
せっかく緻密さが魅力の絵なんだから近づいて見たかったなあと(笑)。
皆さんも気になる絵や画家の展覧会には是非行ってみることをオススメしますよ!
やっぱり生で見ると迫力がちがいますからね。
さて、今回はそんなブリューゲルと近い時代の画家で、美術史で最も有名な画家といって過言ではない「レオナルド・ダ・ヴィンチ」がどんな画家だったのか解説していこうと思います。
偉大な画家がどんな人間だったのか、興味のある方は是非読んでみて下さいね!
目次
レオナルド・ダ・ヴィンチのプロフィール
出身地・・・フィレンツェ共和国ヴィンチ村
活躍した場所・・・フィレンツェやミラノ
作風・・・盛期ルネサンス
師匠・・・アンドレア・デル・ヴェロッキオ
性格・・・飽きっぽく、万能
家庭・・・生涯独身
レオナルド・ダ・ヴィンチってどんな画家だったの?
レオナルド・ダ・ヴィンチは才能を発揮するのが早く、14歳でヴェロッキオの工房に弟子入りしました。
20歳の頃には師匠のヴェロッキオの制作を手伝い、絵の中に天使を1人描きました。
有名な伝説ですが、ヴェロッキオはレオナルド・ダ・ヴィンチが描いたその天使があまりにも見事だったので、二度と絵筆を握らなくなってしまったんですね。
あくまで伝説で実際の話かは分かりませんが、それくらい早熟の天才だったという事でしょう。
実際に師匠とレオナルド・ダ・ヴィンチの天使を比べてみると、やっぱりダヴィンチの天使の方が優れた描写であることが分かります。
またレオナルド・ダ・ヴィンチは残した功績、名声とは裏腹に作品数はとても少ないです。
現在残っているのは約40点ほどしかなく、さらに本当に彼が描いていると確定しているのは10点前後しかないんです。
なぜこんなに少ないのかというと、それは彼の飽きっぽく、あらゆることに興味を持ち研究するその性格によるものだと思われます。
絵画の他にもレオナルド・ダ・ヴィンチは建築、物理学、数学、水力学、解剖学、自然科学など多くの研究を行っていました。
代表作で傑作と言われている「最後の晩餐」を手がけている最中にも、宮廷内の仕事や別作品の制作も並行して行われていたようです。
こうしたことから絵画作品に限っていうと作品数はかなり少ないですが、色々な考え方や研究メモなどは8000枚以上見つかっており、実際にはこの倍以上あったとされています。
面白いのはこうしたメモの類は全て鏡文字(逆向きの文字)で書かれていたという点です。
これについては暗号化したという説や、左利きだったからなど多くの説があるようです。
レオナルド・ダ・ヴィンチの代表作「モナリザ」とは?
おそらくこの世界に存在する肖像画で最も広く知られているのがレオナルド・ダ・ヴィンチ作の「モナリザ」ではないでしょうか?
モナリザにはレオナルドの研究の熱心さがよく表れている一枚だと言えます。
「空気遠近法」や「スフマート」と言われる技術や理論などがてんこ盛りだからです。
このモナリザは当然多くの画家に影響を与えました。
それまで肖像画というのは横側から描くのが普通だったのですが、レオナルド・ダ・ヴィンチが斜め正面から描いたことで、このアングルが定着したと言われています。
またこのモナリザをめぐって起こった事件もあります。
1911年にモナリザが盗難されて二年間もの間行方が分からなくなってしまったんですね。
この盗難期間には六枚もの贋作が作られ、それが裏で売買されていた・・・という説もあるようです。
ここまで有名で価値のある作品だと、こうした事件が起こってしまうのも理解できますね。
レオナルド・ダ・ヴィンチの最高傑作「最後の晩餐」とは?
レオナルド・ダ・ヴィンチが残した絵の中で最も大きいサイズの作品が「最後の晩餐」です。
また、最後の晩餐はレオナルドの仕事としては唯一の壁画作品です。
この絵はイエスキリストが磔刑になる前夜に、「この中に裏切者がいる」と12人の弟子の前で告げる聖書の有名なシーンを題材にしています。
この最後の晩餐をテーマにした絵画は、レオナルド・ダ・ヴィンチ意外にも多くの画家が手がけてきました。
しかしレオナルドは構図や人物描写などに対してアイデアを練り上げ、それまでにない最後の晩餐を描き上げることに成功したんです。
イエスキリストの発言に対して動揺し驚く弟子たちの姿を、身振りや表情などの描写で描き切ったんですね。
ここまでこうしたことにフォーカスして描かれた最後の晩餐はありませんでした。
また構図においては中心にイエスキリストを描き、両端に弟子を描くという大胆な構成になっています。
この構図がよりこのシーンをドラマチックにしていると言えるのではないでしょうか。
また、この作品の面白い点として壁面に描かれた作品という点が挙げられます。
これはレオナルド・ダ・ヴィンチの大きな実験で失敗の1つとも言えるでしょう。
壁画に絵を描く際には「フレスコ画」という技法が使われるのが当時としては一般的だったのですが、彼はそこに「油彩テンペラ技法」を用いたんです。
その結果、制作途中からすでに絵の具の剥離が始まり度重なる修復が必要なほどボロボロの画面になってしまいました。
近年、修復家の力でだいぶ元の姿には戻ったようです。
まとめ
今回の記事ではレオナルド・ダ・ヴィンチについて代表作などを含めて分かりやすく解説してみました。
レオナルド・ダ・ヴィンチは絵を興味がない人でも、名前くらいは知ってるほど有名な画家なのではないかと思います。
彼の残した作品は少ないにもかかわらず、非常に興味深い伝説が多いのも人気の1つかもしれませんね!
ではでは今回はこの辺で!
また別の記事でお会いしましょう!
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