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実在の画家が主役、モチーフになっている映画を解説紹介![7選]

こんにちは!絵描きの岡部遼太郎です。

アクリル絵の具で描いた作品

 

皆さんは映画って好きですか?
僕は一時期かなりハマっていて、週に五本くらい観ていた時もあります(tutaya万歳)。

そんな映画なのですが観ていると意外と?「画家」をテーマにしたものが結構あるんですね。

普段自分が絵を描いているからかもしれませんが、やっぱり感情移入して観てしまいます。

関連記事→世界の超有名絵画!絵描きが選ぶ25選![解説付き一覧]

画家の生活、人生、生き方、人間関係など観ていて面白いものがたくさんあります。

 

今回はそんな「画家」「芸術」をテーマに扱った映画作品を紹介してみようと思いますよ。

関連記事→有名な画家、巨匠の自画像を集めてみた![解説付き一覧]

 

 

芸術が好き、画家やその人生に興味があるという方は、映画を観る事でその一端に触れてみてはいかがでしょうか?

カラヴァッジョ-天才画家の光と影-

この映画はバロック絵画に大きい影響を残した、巨匠カラヴァッジョを扱った映画です。

【スタッフ】
監督:アンジェロ・ロンゴーニ
撮影監督:ヴィットリオ・ストラーロ
脚本:ジェームズ・キャリントン/アンドレア・プルガトーリ
音楽:ルイス・バカロフ
歴史監修:クラウディオ・ストリナーティ/マウリツィオ・マリーニ

【キャスト】
カラヴァッジョ:アレッシオ・ボーニ
フィリデ・メランドローニ:クレール・ケーム
デル・モンテ枢機卿:ジョルディ・モリャ

カラヴァッジョの色々な面を描く

元々この作品はイタリアで放送されたテレビドラマでした。
その際は全二話でしたが、劇場映画のために一本にして公開されました。

 

カラヴァッジョの波乱の人生を描いた作品といえます。

 

彼は非常に悪名高い人物として現代に名前を残していますが(殺人の罪にも問われた)、そんな画家を一本のドラマとして描くことで、人間らしい穏やかな面も描きだすことに成功しています。

またカラヴァッジョの作品が好きな方や、絵を観たことがある方は、その制作の背景を知る事もできるので面白いと思います。

 

また、殺人の罪に問われ逃亡する部分は、彼の歴史の中で特にハイライトされている箇所だと思うので、そういった部分もしっかり描いている所は面白いと思います。

レンブラントの夜警

レンブラントの残した傑作「夜警」の隠された謎に切り込んだ作品です。
ミステリー作品のような作風と静的で美しい映像が特徴。

【スタッフ】
監督・脚本:ピーター・グリーナウェイ(『ZOO』『英国式庭園殺人事件』) 撮影:レイニエ・ファン・ブルメーレン(『8 1/2の女たち』) 音楽:ヴウォテック・パヴリク/ジョヴァンニ・ソリーマ

【キャスト】
マーティン・フリーマン(『こわれゆく世界の中で』)/エヴァ・バーシッスル(『プルートで朝食を』)/ ジョディ・メイ(『ラスト・オブ・モヒカン』)/エミリー・ホームズ(『スネーク・フライト』)

舞台劇のような静的な映像美

最初に断っておくと、この映画は映像の作りがエンターテイメント的ではないかもしれないです(ストーリーはエンターテイメント的で分かりやすい)。

結構舞台的な構図やカットが多く、ハリウッド的な物を期待すると肩透かしを食らうかもしれません。

とはいってもかなり映像は美しくこだわって採られています。

レンブラントは「光の画家」といった呼ばれ方をしていますが、この映画の監督であるピーター・グリーナウェイ「光の魔術師」なんて呼ばれているらしく、結構マッチしているなぁという印象です。

ストーリーはレンブラントの最高傑作「夜警」にまつわるお話が中心で、それにまつわるドラマが展開されていきます。

夜警に秘められたメッセージ、隠された秘密は、絵を知っている方がみたら「へぇーそうだったのかぁ」となると思います。

真珠の耳飾りの少女

フェルメールの同タイトルの絵画作品「真珠の耳飾りの少女」をテーマにした映画です。

監督 : ピーター・ウェーバー
脚本 : オリヴィア・ヘトリード
製作 : アンディ・パターソン
アナンド・タッカー
出演者: コリン・ファース
スカーレット・ヨハンソン

フェルメール映画にふさわしい光の演出

この映画の特徴を一言でいうなら

「光の演出が素晴らしい」

に尽きると思います。
バロック絵画の巨匠を描いた映画作品は、バロック自体が光や影にこだわられているので、当然そこはこだわって作られますよね。

 

付け加えると美術の仕事も良かったと思います。小道具がリアルだなあと当時思った記憶があるので。

また、スカーレット・ヨハンソンやコリン・ファースが出演しており、演技などは素晴らしかったです。

 

しかしストーリーについてはあまりパッとしなかったように思います。
とくに大きな事件やドラマが無い印象を受けたからかもしれませんね。

これは人それぞれの好みの問題なので、実際観てみると良いかもしれません。映像は素晴らしいです。

宮廷画家ゴヤは見た

バロックの巨匠「ゴヤ」が主人公の映画作品。
ゴヤを通じて当時のスペインについても描きだしています。

【スタッフ&キャスト】
《製作》 ソウル・ゼインツ
《監督》 ミロス・フォアマン
《脚本》 ミロス・フォアマン
《出演》 ハビエル・バルデム、ナタリー・ポートマン、ステラン・スカルスガルド

時代に切り込む映画作品

この映画はもちろんゴヤが主人公で彼について描いてはいますが、より印象に残るのが当時のスペインの時代背景です。

 

不条理なフランス、ナポレオンの蹂躙によって激変していくスペインと、その時代を目の当たりにして芸術作品へとしていったゴヤの人生。

ゴヤが社会風刺や批判の色が強い芸術を生み出したのも理解できる内容になっていると思います。

 

大きな歴史を観たい方にとっては、かなり見ごたえのある作品となっているのではないかと思いますよ。

あとナタリー・ポートマンが一人で三役をやっています。
彼女の演技が素晴らしく、それだけでも価値のある映画だと感じました。

炎の人ゴッホ

日本でもトップレベルで有名な画家「ゴッホ」。
そんな彼の人生を描いた映画です。

出演者:カーク・ダグラス 、 ジェームズ・ドナルド 、
監督:ヴィンセント・ミネリ
脚本:ノーマン・コーウィン
原作者:アーヴィング・ストーン
音楽:ミクロス・ローザ

ゴッホが好きな方におすすめの映画

ゴッホが好きな方は一度は観てみて良い映画だと思います。

1956年の映画で、おそらく今のゴッホ像を作り上げた作品なのではないかと思います。

 

まず面白いのがゴッホ役を演じているカーク・ダグラスがゴッホにそっくりなところ。

ゴッホだけでなくゴーギャン役のアンソニー・クインもこれまたそっくりです。

 

そんなそっくりの二人がぶつかり合います。
当時、本当にこんな感じだったんだろうなと思わせてくれる作品です。

 

またゴッホ、ゴーギャンだけでなく、当時の印象派の画家たちやゴッホに関わりのある人物(弟のテオとか)も出てくるので、当時の事を少し知っていると、より楽しめる作品かも知れません。

クリムト

タイトルの通り19世紀末のウィーンの画家「クリムト」を題材にした映画です。
画家の精神世界を描いたような映画です。

〈スタッフ〉
監督・脚本:ラウル・ルイス(『見出されたとき-「失われた時を求めて」より』)/
製作代表:ディエター・ポポラトコ/
製作:アルノ・オートマイアー、マシュー・ジャスティス、アンドレアス・シュミット
〈キャスト〉
ジョン・マルコヴィッチ(「エラゴン 遺志を継ぐ者」「リバティーン」「キリング・フィールド」)/
ヴェロニカ・フェレ/サフラン・バロウズ/ニコライ・キンスキー/スティーヴン・ディレイン

不思議かつ幻想的

この映画はある程度、歴史や画家についての予備知識がないと取っつきにくい内容かもしれません。

クリムトが死に際に、回想なのか妄想なのかわからない意識の狭間を彷徨い、それが映像化されている作品です。

 

走馬燈のように断片的に回想されているので、内容が不思議で幻想的で、なおかつ難解な部分があります。

分かりやすい映画を求めている方にはオススメできませんが、クリムトが好き、当時の時代に興味があるという方は観てみると良いかもしれません。

 

当時の服装やインテリアなどは気合入れて作られているので、そこも楽しめる部分かもしれないです。

逆に、普通の伝記ものが観たい方にはあまり合わないかもしれないです

ミステリアス・ピカソ-天才の秘密-

本物のピカソが出演している映像作品です。
内容は彼の制作の過程を撮ったものになっています。

出演者:
パブロ・ピカソ
アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
クロード・ルノワール

スタッフ:
監督・製作:アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
撮影:クロード・ルノワール
編集:アンリ・コルピ
音楽:ジョルジュ・オーリック

あのピカソの制作風景が観れる

この作品はいわゆる「映画」とは違います。
ただひたすらピカソが絵を描いている風景を撮ったものになります。

 

映画ではなく映像集と言った方が良いかもしれません。

 

絵が描き進むにつれて、どんどん変化していくその様子は、絵が好きな方なら観ていて飽きないのではないかと思います。

美術史でトップレベルの巨匠の制作過程が観れるということもあり、かなり貴重なのではないかと思います。

 

フランスではこの映像は国宝に指定されているとか。
興味のある方は是非!

まとめ

実在する画家をテーマに作られた映画を解説紹介してみました。

映画は演出があったりしますし、史実をそのまま忠実に再現しているわけではありません。

 

でも興味のある画家をより知るきっかけになったり、知らなかった画家を知るきっかけになると思います。

是非一度観てみる事をおすすめしますよ!

 

ではでは今回はこの辺で!
また別の記事でお会いしましょう!

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岡部遼太郎(おかべりょうたろう)
どうも!絵描きの岡部遼太郎です! 色々なギャラリーや百貨店の画廊などで作品を展示してます。 自分が今まで学んできたことを、絵を観るのが好きな人、絵を描くのが好きな人のために役立てることが出来ればと思っています。 最近は絵画教室の運営に力を入れていて、絵を描くスキルを身に付けたい!絵を描き始めたい!という方をバックアップしています。 よろしくお願いします^^