絵を描く人なら誰しも描いたことがあるであろう「自画像」。
歴史に名前を刻んだ巨匠達も例外ではありません。
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僕はあまり自分の顔を描くのが好きではないので描くことはほとんど無いですが、それでも描いたことは何回もあります。
今回の記事ではそんな「自画像」に焦点を当てて、かつての巨匠達がどのように自分を描いていたのかまとめてみようと思います(中にはあくまで自画像と推測されているだけのものもあります)。
彼らの自分を見つめる眼差しが見えてくるかもしれませんね。
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目次
レオナルド・ダ・ヴィンチ
レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452年4月15日 – 1519年5月2日)
皆さんご存知のレオナルド・ダ・ヴィンチです。
万能人と言われた天才で、美術だけではなく解剖学、土木工学、光学、流体力学などあらゆる分野で功績を残しました。
代表作は『モナ・リザ』『最後の晩餐』『ウィトルウィウス的人体図』などなど
サンドロ・ボッティチェッリ
サンドロ・ボッティチェッリ(1445年3月1日? – 1510年5月17日)
フィレンツェ派の中でも最も有名で功績を残した画家の1人です。
代表作は『プリマヴェーラ』と『ヴィーナス(ウェヌス)の誕生』。
ヴィーナス(ウェヌス)の誕生は絵を描かない人も一度は目にしたことがあるのでは?
ヤン・ファン・エイク
ヤン・ファン・エイク(1395年頃 – 1441年7月9日)
初期フランドル派の画家です。
油絵の具を本格的に絵画に使い始めた人物とも言われています。
作風は非常に緻密で細かいです。
絵には色々な要素が描かれることが多く見ていて飽きません。
ピーテル・ブリューゲル
ピーテル・ブリューゲル(1525年-1530年頃生 – 1569年9月9日没)
ブリューゲルは自身で文章を残すことをしていなかったようで、謎の多い人物とされています。
しかし残された作品は有名なものが多く、「バベルの塔」などは日本人にも広く知られているのではないでしょうか?
ジュゼッペ・アルチンボルド
ジュゼッペ・アルチンボルド (1527年 – 1593年7月11日)
彼は静物画や人物画を、本や果物、野菜などを寄せ集めて表現した変わった画家です。
このような絵は「奇想画」なんて呼ばれ方もします。
絵画以外にも水力技師としても活躍したそうですよ。
カラヴァッジョ
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(1571年9月28日 – 1610年7月18日)
光と影を劇的に表現する表現が特徴的です。
後のバロック絵画に大きい影響を残しました。
とても悪名高い人物だったようで、殺人の罪もありました。
罪の許しを請うためにローマへ行く旅の途中で病気になり死去しました。
上の画像は「病めるバッカス」という作品ですが、自身をモデルに描いたと言われています。
ルーベンス
ピーテル・パウル・ルーベンス(1577年6月28日 – 1640年5月30日)
バロック時代でも最も有名な画家です。
あらゆるジャンル(肖像画、風景画、祭壇画などなど)において名作を残しました。
僕もとても好きな画家です。
フランダースの犬では最終回にルーベンスの絵が出てくるので、その世代の人達はよく聞いた名前かもしれませんね。
ベラスケス
ディエゴ・ベラスケス(1599年6月6日(洗礼日) – 1660年8月6日)
17世紀スペインの最も高名な画家。
ベラスケスの絵画作品は非常に抽象的なタッチで描かれていることが多く、目前で観ても何が描かれているのかよくわかりませんが離れてみると非常に写実的に見えます。
とても高い技術をもっていた画家です。
レンブラント
レンブラント・ファン・レイン(1606年7月15日 – 1669年10月4日)
17世紀オランダの画家で、バロック絵画を代表する存在。
同じバロックの時代の画家と比べても光の扱いが独特です。
同時期の画家がどちらかと言うとダイナミックでシャープな光と影を描いたのに対して、どちらかというと優しくソフトな光の印象を受けます。
フェルメール
ヨハネス・フェルメール(1632年10月31日? – 1675年12月15日?)
映像的な写実を描いたことで知られるオランダの画家。
「真珠の耳飾りの少女」は日本に来日したこともあり、非常に有名だと思います。
カメラ(カメラオブスキュラ)を用いて、映像的な表現を行っていたとされています。
ゴヤ
フランシスコ・デ・ゴヤ(1746年3月30日 – 1828年4月16日)
ベラスケスと並ぶスペイン出身の巨匠。
「黒い絵」と呼ばれる一連のシリーズは、その不気味さもあって日本でも度々話題になります。
「我が子を食らうサトゥルヌス」は結構怖い。
ターナー
ウィリアム・ターナー(1775年4月23日 – 1851年12月19日)
イギリスのロマン主義の画家です。
風景画の作品を多く残したことで有名です。
本人は緑色を使うことを嫌ったらしく、木をなるべく描きたくないと知人に言っていたそうです。
逆に黄色を好んで使い、木を黄色で描いた際に注意されたこともあったそうです(笑)。
アングル
ドミニク・アングル(1780年8月29日 – 1867年1月14日)
フランスの画家で、新古典主義を代表する存在です。
非常に平滑でフラットな絵肌と描写は、綿密に計算された構成と相まって緊張感のある画面を作っています。
顔料やバインダー(展色材)の研究にも熱心で、非常に保存の良い状態で現代に残っています。
ドラクロワ
ウジェーヌ・ドラクロワ(1798年4月26日 – 1863年8月13日)
フランスの19世紀の画家です。ロマン主義の代表的な存在です。
「民衆を導く自由の女神」は誰もが教科書などで観たことがあるくらい有名です。
絵画だけでなく、政府の大建築を装飾する仕事なども行っていたそうです。
ミレー
ジョン・エヴァレット・ミレー(1829年6月8日 - 1896年8月13日)
19世紀イギリスの画家です。ラファエル前派の代表的な画家。
日本でもとても人気の高い画家で、中世の伝説や文学などを題材とすることが多くストーリー性の強い絵画が多いです。
「オフィーリア」という作品が代表作として位置づけられています。
マネ
エドゥアール・マネ(1832年1月23日 – 1883年4月30日)
19世紀フランスの画家です。
西洋の近代美術の始祖の1人として、名前が挙がることが多いと思います。
古典絵画への敬意が薄くなった時代でも、彼はそれらを尊敬していたらしく、伝統を引き継ぎながら近代の芸術を切り開いた画家と言えます。
モネ
クロード・モネ(1840年11月14日 – 1926年12月5日)
モネは印象派を代表する画家の1人といえます。
庭にある睡蓮を描いたシリーズは日本でも有名で、国立西洋美術館でも観ることができます。
このモネの庭園はクロード・モネ財団により、一般公開されています。
ルノワール
オーギュスト・ルノワール(1841年2月25日 – 1919年12月3日)
モネと同様に印象派を代表する画家です。
人物画が非常に多く描かれ、代表作もほとんどが人物画です。
晩期はリューマチに悩まされ車椅子生活だったらしいですが絵を描くことは絶対に止めなかったようです。
ゴッホ
フィンセント・ファン・ゴッホ(1853年3月30日 – 1890年7月29日)
日本ではトップレベルに有名な画家なのではないでしょうか?
オランダ生まれのポスト印象の作家ですね。
力強いタッチと色彩で知られる作品を多く残しました(2100枚以上)。
死因が自殺であるとされるなど、その人生の悲惨さが語られることも多いですね。
まとめ
今回は「有名な画家の自画像」をテーマにして解説を加えながら紹介してみました。
おそらく知っている画家もいるのではないでしょうか?
また多くの画家が自分自身を描いた作品を残していますが、そこには自分を見つめ直すような意識があるのかもしれませんね。
ではでは今回はこの辺で!
また別の記事でお会いしましょう!
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