最近YouTubeを観ているとスーパーリアリズムの画家として活躍している画家の人達が、描いている様子を動画に撮って公開してたりします。
これが結構面白いんです(笑)。
写真みたいなリアリズムって人によっては
「いや、写真で良いじゃん!」
って感想を持つ方もいますよね。
だけどスーパーリアリズムって歴史を辿ると、写真と絵画の関係から生まれた部分もありますし、そうした部分を知れば結構楽しいと思うんです。
まあ、単純に写真みたいな絵が完成していく様子を動画で見るっていうのも単純に「おー!」ってなって楽しいです(笑)。
今回の記事ではそんなスーパーリアリズムの特徴や有名画家、描いている方の動画なんかを観ていこうと思います!
スーパーリアリズムに興味がある方は是非読んでみて下さいね!
スーパーリアリズムとは?特徴解説と画家の描き方動画!
もともとスーパーリアリズムは、アメリカで1960年代後半~70年代にかけて生まれてきました。
当時の不安に駆られた世界を、非常に真実に近い形で表現しようとした活動だったんです。
また、「写真や映像などの模倣をする」というプロセスが根底にあったりします。
そのため、「フォトリアリズム」なんて呼び方をすることもあるそうです。
こうした活動はいきなりアメリカで芽生えたものではなく、1600年くらいのオランダ絵画などからも影響を受けて誕生しています。
「トロンプルイユ」(騙し絵という意味)とも呼ばれ、絵画の中の出来事を本物の様に、手で描かれたものではないように見せるような絵の事です。
一種のイリュージョンですね。
17世紀の有名画家であるフェルメールなどからも影響があると思います。
カメラを使って非常に写真的なリアルさを持った絵画を制作した画家です。
20世紀のリアリズム画家はこうした部分を参考にしながら、映像や写真などから絵画を制作し絵画の中から感情的な部分を排除しようとも考えました。
現在もスーパーリアリズム(ハイパーリアリズムとも言われてます)の画家はいて、彼らの動画もあるので下に載せておきます。
結構面白いですよ!
プロセスを見ると本当に手で描いているんだな~って分かりますよね。
では実際に歴史に名前を残したスーパーリアリズムの画家達を紹介していこうと思います!
マルコム・モーリー
マルコム・モーリー(1931年6月7日~)
ー年表ー
1925~53年:ロンドンの美術工芸学校に入学する
1954~57年:ロンドンの王立美術学校で勉強する
1958年:ニューヨークに移住する
1965年:スーパーリアリズムの手法で戦艦などを書き始める
1972年:大学教授になる
1975~76年:大惨事の光景を描き始める
1984年:ターナー賞を受賞する
マルコム・モーリーは画家として50年間以上も活動している人物です。
しかしながら、一つの様式に固執することは無く抽象表現、コンセプチュアル・アート、ポップアートなど数々の活動も行っています。
その中でも特にアートに対して影響を与えた活動がスーパーリアリズムの様式だったんですね。
初期1950年代のモーリーは抽象表現の絵を描いていました。
しかし、1960年くらいになるとスーパーリアリズムの様式を開拓していくことになるんです。
その作風は大量生産された写真のように、現実に忠実なものでした。
1970年にはコンセプチュアル・アートに移行するなどしており、多岐にわたる表現を行うアーティストと言えます。
チャック・クローズ
チャック・クローズ(1940年7月5日~)
ー年表ー
1958~64年:ワシントン大学などで学ぶ
1967年:初の個展を開催
1969年:ホイットニー美術館で作品を紹介される
1988年:病気で首から下が麻痺する
1989年:絵筆を口にくわえるなどして絵を再び描き始める
1998年:ニューヨークで回顧展が開催される
チャック・クローズはスーパーリアリズムの画家で、大きなキャンバスいっぱいに人の顔を描いているアーティストです。
彼は写真を碁盤の目状に区切り、それと同じようにキャンバスに転写する手法で描いています。
始めにスーパーリアリズムの手法を取り入れたのは1967年で、それから30か月と言う時間をかけて8点の巨大な肖像画を制作しました。
これは白黒で描かれた絵画でしたが、1970年になるとカラーで描くようになります。
また指に絵の具をつけて、碁盤の目の様に描いていくような手法も始めるなどスーパーリアリズムの中でも研究熱心なアーティストだという印象があります。
リチャード・エステス
リチャード・エステス(1932年5月14日~)
ー年表ー
1932年:イリノイ州で生まれる
1960年代:ニューヨークの街並みを描き始める
1968年:ニューヨークで個展を開く
リチャード・エステスはイリノイ州生まれのスーパーリアリズムのアーティストです。
彼はシカゴ美術大学で絵を学び、1956年にニューヨークへ移住しました。
1967年頃にスーパーリアリズムの手法を用いて、カラー写真からニューヨークの街並みを描き写していきました。
かといってもエステスの場合、完璧に写真から全て複製することはほとんど無く、細部は変更することが多かったようです。
また写真も一枚のみを使うのでなく、複数枚を構成して自分の理想とするものへ描き換えたりもしていました。
彼の絵の中で最も力をそそがれたのは、水たまりや窓ガラスなど光を反射するものが多いのも特徴の1つですね。
まとめ
今回の記事では「スーパーリアリズム」について描かれている動画や有名画家について書いてみました。
写真のようにかかれた絵は、できあがるまでの労力も含めて結構見ごたえがあるなーという印象がありますよね。
ではでは今回はこの辺で!
また別の記事でお会いしましょう!
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