さて美術作品というのは、国の文化や成り立ちなどによって色々な様式があると思います。
日本の浮世絵とヨーロッパの絵を比べると、だれが見ても分かるくらい違いますよね。
そんな風に国によって美術がどんな風に変わるのかを観るのも結構楽しい見方なのではないかなと思います。
今回の記事では、数ある国の中でもメキシコの美術について見ていこうかなと思います。
メキシコでどんな芸術が生まれてどんなアーティストがいるのか、またメキシコへ行く方のためにメキシコの美術館についても紹介します。
メキシコにまつわるアートに興味のある方は是非読んでみて下さいね!
目次
メキシコの美術にはどんな歴史や特徴があるの?
メキシコの美術は20世紀に、長い植民地支配に対する抵抗という意味合いもあり発展しました。
民族のアイデンティティーを打ち出すために、それまでの歴史や社会的権力を反映した様式が特徴的です。
ヨーロッパの芸術に影響されることなく、自分たちの身の回りの生活や文化を色濃く作品に反映させていったんですね。
既成の芸術を模倣しなかったというのが特徴の1つといえるかもしれないですね。
また、発想の源の中には、アメリカ先住民の民族美術(衣装や宗教的なものまで)なども関係していたようです。
メキシコで行くべき美術館はどこ?
知っていましたか?実はメキシコには多くの美術館があるんです。
今回はその中からおすすめの美術館を紹介してみようと思います!
またメキシコで有名な画家と作品も紹介しますので、もしこれからメキシコへ行く方は是非チェックしてみて下さいね。
ソウマヤ美術館
このソウヤマ美術館にはメキシコ人の絵画作品をはじめ、近代美術の巨匠達の作品も展示されています。
ゴッホやピカソなど日本人でも知っている画家の作品もあるので結構親しめるのではないかと思いますよ。
ー住所ー
Miguel de Cervantes Saavedra 303, Granada, Miguel Hidalgo, 11529 Ciudad de México, D.F., México
ー営業時間ー
10:30~18:30
ーアクセスー
MTR San Joaquin駅より徒歩22分
ー休業日ー
火曜日(土曜日は10:30~20:00)
ー電話番号ー
PLAZA CARSO +52 55 1103 9800
PLAZA LORETO +52 55 5616-3731
ー料金ー
無料
メキシコ近代美術館
このメキシコ近代美術館にはメキシコで有名な画家、フリーダ・カーロなどの作品が展示されています。
メキシコのアートに触れたいという方には特にお勧めできる美術館だと思います。
ー住所ー
Av. Paseo de la Reforma S/N, Miguel Hidalgo, Bosque de Chapultepec I, 11560 Ciudad de México, D.F., México
ー営業時間ー
10:15~17:30
ーアクセスー
地下鉄1号線 チャプルテペック(CHAPLTEPEC)駅から徒歩8分
ー休業日ー
月曜日
ー電話番号ー
+52 55 5553 6233
ー料金ー
大人:37メキシコペソ、13歳未満の子供:無料
シケイロス美術館
この美術館の特徴は「ダビッド・アルファロ・シケイロス」という壁画画家のアトリエを美術館にしたというところです。
彼はメキシコの壁画運動に大きな影響を与えた人物です。
メキシコのアートに深くかかわっているのでお勧めです。
ー住所ー
Tres Picos 29, 11560 Mexico City, Distrito Federal
ー営業時間ー
10:00~18:00
ーアクセスー
Polanco駅から徒歩11分
ー休業日ー
月曜日
ー電話番号ー
+52 8647 5340
ー料金ー
14メキシコペソ
ディエゴ・リベラ壁画館
この美術館はディエゴ・リベラというメキシコの壁画運動で活躍した画家の作品が展示されています。
メキシコの芸術文化に大きく貢献した彼の作品は見てみる価値があると思いますよ。
ー住所ー
Calle Balderas y Colon S/N, Cuauhtémoc, Centro, 06000 Ciudad de México, D.F., México
ー営業時間ー
10:00~18:00
ーアクセスー
Hidalgo駅から徒歩1分
ー休業日ー
月曜日
ー電話番号ー
+52 55 1555 1900
ー料金ー
21メキシコペソ、日曜は無料
撮影許可料に5メキシコペソ、ツアーガイドは3メキシコペソ(団体だとグループあたり20メキシコペソ)
ディエゴ・リベラ
ディエゴ・リベラ(1886年12月8日 – 1957年11月24日)
ー年表ー
1907~21年:スペインで学んだ後にパリへ移住する
1922年:メキシコ壁画運動へ参加
1929年:画家のフリーダ・カーロと結婚する
1930~33年:壁画の仕事を各地で行う
1954年:妻が亡くなる
1957年:死去
ディエゴ・リベラはメキシコの芸術家の中でも非常に優秀な人物の1人でした。
古典的な表現を学んだリベラでしたが、ヨーロッパにに滞在した際に近代的な表現も学んだようです。
その後、メキシコで行われた壁画運動にも参加し、メキシコの芸術に深く関係したアーティストになります。
また、妻はメキシコの芸術家として有名なフリーダ・カーロで、夫婦ともに「メキシカニダード」と呼ばれるメキシコの文化様式を活動を通じて広めていきました。
リベラはアメリカの芸術家に影響を与えるほど精力的に壁画の制作を行いましたが、ニューヨークで描いた壁画は破壊されてしまったようです。
絵の中にレーニンの肖像画を描き込んだのが原因と言われています。
ルフィーノ・タマヨ
ルフィーノ・タマヨ(1899年8月26日 – 1991年6月24日)
ー年表ー
1911年:オアハカ州フアレスで生まれる
1920年代:メキシコ壁画運動から影響を受ける
1926~28年:ニューヨークへ移住
1934年:結婚する
1936~49年:教鞭の仕事を務める
1950年:ヴェネチア・ビエンナーレへ出品する
1964年:メキシコで回顧展を開く
1991年:死去
ルフィーノ・タマヨはメキシコ壁画運動が隆盛を極めた時代より後の世代のアーティストです。
彼も壁画は描いていますが、より自由な手法で、伝統的方法を無視して作品を描きました。
主に民族美術から影響を受けていたと言われていて、人物像などは焼き物や彫刻などを参考に描かれています。
彼の特徴は、国際的な近代美術とメキシコの美術は融合させて独自の様式を築いた部分にあると言えるでしょう。
フリーダ・カーロ
フリーダ・カーロ(1907年7月6日 – 1954年7月13日)
ー年表ー
1914年:右足が小児麻痺の影響で不自由になる
1925年:バスの事故で重傷に
1929年:画家のディエゴ・リベラと結婚
1930~33年:アメリカを旅行する
1939年:パリでメキシコ展を開催
1953年:メキシコで個展を開催
1954年:死去
フリーダ・カーロは夫のディエゴ・リベラと共に、メキシコの文化や歴史の評価が向上するために活躍した画家です。
彼女の作品は非常に分かりやすく、植民地の宗教美術やアステカ彫刻などの芸術要素が内包されています。
今でも彼女の描く人物像は多くの人から人気を集めています。
まとめ
今回の記事ではメキシコの美術に焦点を当てて、美術館や有名画家について分かりやすく紹介してみました。
メキシコの美術は、民族的な文化や宗教からおおくの着想を得て制作されているのが特徴と言えますね。
ではでは今回はこの辺で!
また別の記事でお会いしましょう!
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