僕は展覧会などがある時に描きためていた絵をまとめて額装するのですが、これがとても大変です・・・。
額のマットに布を自分で張ったりなど手間のかかることをしているので仕方ないんですけどね。
意外と絵を描くより疲れるかも・・・(笑)。
さてさてそんな話は置いておいて。
今日は「ベラスケス」というとても有名な画家について、どんな人物だったのか、どんな有名な作品があるのかなど分かりやすく解説していこうかと思います!
ベラスケスに興味のある方は是非読んでみて下さいね!
ベラスケスのプロフィール
生没年・・・ 1599年6月6日(洗礼日) – 1660年8月6日
活動した地域・・・マドリード
作風・・・バロック
パトロン・・・フェリペ4世など
題材・・・マルガリータ王女が頻繁にモデルになった
ベラスケスってどんな画家なの?
ベラスケスは早熟の画家で、24歳の頃にはすでに宮廷画家としての仕事をするなど才能を発揮していました。
それから40年以上も宮廷で王様に仕え、絵を描き続けることになります。
フェリペ4世は特にベラスケスを気に入っていたことで知られ、アトリエにもよく足を運んでいたそうです。
周りから見ると親友のような関係だったと言われています。
それほど他の画家に比べ、特別に良い待遇を受けていたんですね。
しかしながら、ベラスケスにとってそれは大変な事であったかもしれません。
本業が画家であった彼ですが、国王に気に入られていたこともあり、宮廷の行事、外交の仕事も任されていたからです。
こうした事をしていなければ更に多くの作品が生み出せていたかもしれないので皮肉ですね。
しかしこうした国王との関係が功を奏して、ベラスケスが長年望んでいたサンディエゴ騎士団の称号を手にすることも出来たんです。
この騎士団に入るためには非常に厳しいテストが課せられるようですが、ベラスケスは特別待遇でこの騎士団に加入することが出来たというワケです。
ラス・メニーナスで描かれているベラスケスの胸元には赤い十字のマークがありますが、これは騎士団の証です。
しかしベラスケスにとって宮廷の仕事はとても疲れるものだったのだと思います。
イタリアに滞在していた時期にはフェリペ4世から帰国を促されても、それに応じず2年以上も戻らなかったそうです。
最終的にベラスケスは過労で倒れて61歳で亡くなってしまいました。
ベラスケスの画家人生を支えたフェリペ4世とは?
16世紀後半のスペインは広く領土を広げ、太陽の沈むことのない国と言われていました。
この大進撃を成し遂げたのはフェリペ2世の手腕による部分が大きかったと思います。
ベラスケスを寵愛したフェリペ4世はフェリペ2世の孫にあたる存在です。
しかしながらフェリペ4世が統治している時代にはすでにかつての勢力は衰え始めていました。
ポルトガルやネーデルラントなどの支配していた地域も手元から離れ、国内では病気や飢えが多くなっていました。
ところが政治的背景とは裏腹に芸術は衰えるどころか、ますます発展していました。
フェリペ4世はあまり政治に対して興味が無かったことで知られ、そのほとんどを部下に丸投げしていたようです。
しかしながら絵画に対する眼はしっかりとしたものがあり、ルーベンスなどの絵画を多く所持していたようです。
王室コレクションというやつですね。
ベラスケスにとってもこれは非常に幸運な事だったと思います。
過去の巨匠の作品達を生で見る機会を得ていたという事ですからね。
ベラスケス代表作品「ラス・メニーナス」とは?
このラス・メニーナスという絵は非常に有名でベラスケスの代表作品と言えると思います。
画面の中央にいる幼い少女は、国王の娘であるマルガリータ王女(5歳頃)です。
左端でキャンバスに向かっているのがベラスケス本人ですね。
先ほども少し紹介しましたが、胸のあたりには騎士団の十字架が描かれています。
ベラスケスは若いころから優れた描写力で数々のモチーフを写実的に描いてきました。
そして晩年あたりになってくると更に技術に磨きがかかってきます。
近づいて見るとよくわかるのですが、登場人物のドレスなどの描写は非常に大胆で少ない手数で描かれているんです。
間近でみるとさながら抽象画を見ているかのように何が描かれているのか分からないのですが、離れて見ると非常にリアルで写実的なんですね。
こういった技術は簡単に出来る技ではないですし、彼の技量の高さを物語っています。
また、このラス・メニーナスはマルガリータ王女が主役であると思いますが、一説によると実は国王夫妻の肖像画ではないかとも言われているんです。
王女の後ろの鏡には国王夫妻が映っているからですね。
ベラスケスの視線もよく見てみると王女を向いていないので、もしかすると本当かもしれないですね。
まとめ
今回の記事ではベラスケスという巨匠画家について、代表作「ラス・メニーナス」と共に解説してみました。
ベラスケスは非常に技術の高い画家で、後の印象派のきっかけとなったマネなども崇拝していたことで知られています。
ではでは今回はこの辺で!
また別の記事でお会いしましょう!
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