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【芸術】画家は死んでから評価される説は本当なの?【解説します】

こんにちは!絵描きの岡部遼太郎です。

アクリル絵の具で描いた作品

 

こんにちは!岡部です。

今回は、
「画家は死んでから評価される説は本当なの?」
というテーマでお話ししていきます。

一般的な絵を描かない人と接することが
展覧会などをするとよくあります。

あと絵を描かない普通のサラリーマンの友達
とかと喋っている時もそうですね。

その時のよくある話題に
「画家って死んでから評価されるんでしょ」
っていうのがあります。

ふむふむ。
確かに画家ってそう言うイメージが強い
かもしれないですね。

生涯貧乏で絵も全く売れなかったけど
死んでから評価されて美術館に飾られる
みたいなエピソードですね。

確かにこれはストーリーとしては
印象的だし心に強く残ります。

だけど本当の画家って実態はちょっと
違いますね。

なので今回は、
画家は死んでから評価されるのか?という
テーマでお話ししていきます。

今回の話を聞くことで画家に対するイメージが
ガラッと変わる人も多いと思います。

是非最後まで聞いてみてください!

画家は基本的にお金持ちが多かった

で、いきなり画家のイメージをぶっ壊して
申し訳ないんですけど、
今の時代に名前が残っている画家のほとんどは
お金持ちでした。

死ぬ前から名声も富もあったような
感じですね。

昔の画家というとほとんどが宮廷に
勤めている人たちでした。

王様や貴族の注文で絵を描く感じですね。

工房を持っていた画家も多かったので
受注して原案を作ってそれを弟子に描いて
もらうみたいな流れです。

有名どころだとルーベンスとかですね。

そうした昔の画家はほとんどが宮廷画家で
名前を残している人はほとんどが、
生前から有名でお金持ちだったのです。

なので基本的に死んでから有名に
なったわけではありません。

ちょっと事情が変わるのが近代になってから
ですね。

近代になって芸術事情が変わってきた

で、近代になると芸術の事情も変わって
きます。

1つの発明が生まれたからです。
なんなのか分かるでしょうか?

答えを言っちゃうとそれは「写真」ですね。

写真が発明されたので肖像画を描く必要も
なくなって、
それまでの画家は仕事を失いました。

そりゃそうですよね。
一瞬でリアルな絵を撮れるわけですから
高いお金を払って描いてもらう必要も
ないわけです。

それまでは絵画というのは写真の変わり
として求められていたということです。

じゃあそこで美術、アートが無くなったかと
いうとそんなことはありません。

写真がなくなっても絵を描く人絵が好きな人は
たくさんいるわけなので、
なんとか芸術が消えないように道を模索
し始めたんです。

そこで登場するのが次の世代の芸術です。

それまで絵画とは打って変わった流れが
出てきます。

印象派とかキュビズムとかそういった
芸術ですね。

近代になっても芸術家はお金を稼げた

で、印象派とかキュビズムが出てきたおかげで
芸術は写真が発明されても、
消えて無くなることはありませんでした。

そして芸術家も飢えて死ぬことは
ありませんでした。

もちろん人にはよりますが、
現在名前を残しているような芸術家は
総じて死ぬ前から有名でお金も稼げて
いたようですね。

ピカソとかモネとか誰でも知っている
ような画家は死んでから有名になったわけでは
ないです。

ちゃんと生きているうちから有名でした。

ピカソなんかだと絵を描いている映像とかも
残っていて面白いですよね。
(昔youtubeで観た覚えがあります)

彼の絵は落書きですら高額でお金持ちでした。

モネとかも立派な庭園を持っていたりします。
たしか観光スポットにもなってますよね。

じゃあなんで画家は貧乏で死んでから
有名になる説は生まれたのでしょうか?

ちょっとここも掘り下げて解説してみます。

アートとお金

で、貧乏だけど死んでから有名になった画家
として有名なのがゴッホじゃないでしょうか?

夜空の絵とかひまわりの絵で有名ですよね。

残念ながら彼は精神病で自殺して生涯を
終えることになってしまいます。

生きている間に売れた絵はたしか1枚とか
そのくらいだったと思います。

僕個人としては彼は自殺しないで生きていたら
生きているうちに評価されたんじゃないか
と思っています。

で、こうした画家は決して多いわけでは
ありません。
多分特殊なケースと言っても良いともいます。

特殊だからこそそのストーリーが人の胸を
打つんだと思います。

そしてこのストーリーを都合よく使った
のが日本人です。

多分この話を聞いてくれているあなたも
どっかで聞いたことはあると思います。

芸術はお金と切り離して考えろ!
芸術とビジネスを一緒にするな!
みたいな考え方です。

この考え方は結構根深くて美大の先生ですら
こんなことを言っています。

芸術とビジネスを切り離すということは
芸術を仕事にしてはいけないということです。
(美大の先生は芸術を教えて稼いでいるはず
ですが・・・)

でも実際問題芸術は常にお金とは切って
切り離せない存在です。

中国とかアメリカだと何億というお金が
1つの作品で動いていて、
それがアートのマーケットを支えています。

もはや「アート=マネーゲーム」ですら
あるわけです。

もちろんこうした世界でなくても
僕のような絵描きでもやっぱり絵がお金に
なるので生きていけてるわけです。

芸術とお金を切り離して得をする人達

で、日本では芸術とお金を切り離すのが
美徳だとする考え方が根付いています。

きっといつの間にかそれが当たり前だと
思っている人も多いと思います。

こうした思想が根づいたのには明確な
背景があります。
それが「院展」などの公募展の存在です。

元々こうした団体というのは営利で運営
されています。

会員からの費用が上の人間に流れていく
構造です。
ネズミ講に似ていますね。

下の人間が増えれば増えるほど
上の人間に金が流れるわけです。

だからとにかく下の人数は増やしたいわけです。

もちろん画家になりたいとか絵の仕事が
欲しい人が入ってくるので、
美術学校の先生の席とかを用意したりも
するようです。

でも実際に全ての人にそうした仕事を
供給できるわけではないんです。

だけど会員にはなって欲しい。
会員がいないとお金が入ってこないからです。

じゃあどうするかというと
芸術は稼げないものだしそれで正しいんだよ
という思想を植え付けてコントロール
するわけです。

でも会員費を納め続けたらいつか席を
用意するよ・・・という。

しかも日本でも階級の高い人が教育に
噛むわけなので日本全体にそうした
思想を広めるんです。

そうしていく間に物凄く根強い
お金と芸術を切り離す思想が日本を
支配してしまいました。

僕は美大にいたのでよく分かりますが、
現在の教育現場もそうした思想はあって
生徒なんかも仕事と芸術を切り離す洗脳を
されているのでひたすら目標のない制作を
続けるわけです。

そして最終的にはフリーターになったり
していきます。
(実際教授からフリーターやりながら
制作を続けることを僕は提案されました)

制作をいかにマネタイズしていくのか?
専門技術で独立するのか?
という話題はタブーなんです。

でも実際には僕みたいに芸術スキルで
生きていくことは出来ます。

僕はできるだけそうした考え方も広めたい
と思っています。
(一般的じゃないから批判もされるだろうけど)

まとめ

さて今回は
画家は死んでから評価される説は本当なの?
というテーマでお話ししてきました。

今の時代は面白いもので、
例えば制作を動画にしてyoutubeにアップして
いるだけで生活できる人もいます。

もはや作品を売ったりスキルを教えたりする
こともなく、
ただファンがいればそれだけで生きていける、
そんな時代にすらなっているんです。

芸術家にとっては願ってもない環境でしょう。

なのでそうした部分に視点を向ける人が
少しでも増えていけば、
絵を描く人がもっと幸せに生活できると
思います。

では今回はここまで。
今日も元気に頑張っていきましょう!

ではでは!

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ABOUT US
岡部遼太郎(おかべりょうたろう)
どうも!絵描きの岡部遼太郎です! 色々なギャラリーや百貨店の画廊などで作品を展示してます。 自分が今まで学んできたことを、絵を観るのが好きな人、絵を描くのが好きな人のために役立てることが出来ればと思っています。 最近は絵画教室の運営に力を入れていて、絵を描くスキルを身に付けたい!絵を描き始めたい!という方をバックアップしています。 よろしくお願いします^^